油絵のひみつ「油を使って絵を描く?」

初めまして。インターン生の武井です。今回から10回に渡って、油絵制作に関するお話をしていきます。

油絵はその名の通り油を使って描く絵です。誰もが一度は、筆に水を含ませて描く水彩絵の具を使ったことがあると思います。油絵ではちょうどそのように油に筆をつけると思ってください。
「油」と聞いて、台所にあるサラダ油を思い浮かべた方はいらっしゃいますか? 私も初めはオリーブオイルで描けるのかと思ったものですが、料理には料理用の、絵には絵に使う油があるのです。
油絵を描くのに用いる油は「乾性油」と言います。これも読んで字のごとく、乾燥する性質のある油ということですね。この油で色のついた粉を練って作った絵の具が油絵の具です。
今思いついたのですが、調理油と食材を用いて、なんだか香ばしい匂いがして、食べることの可能なアートといったものが作れるかもしれません。お子様のお弁当にどうですか。

閑話休題、乾性油にも種類があり、主なものは「リンシードオイル」、「ポピーオイル」の2つです。

「リンシードオイル」は、油絵に使うものでは最もスタンダードなオイルです。その成分はズバリ、近年、美容の世界で注目されている亜麻の油、亜麻仁油です。
食品売り場で見たことがありますか?お高いですよね。それを油絵では、前述の通り水のように使っていきますよ! 注意:画用に作られているものは健康に良さそうだからって飲んじゃだめです。だめですよ?
「ポピーオイル」はケシの油でできています。強い黄色のリンシードオイルよりもやや澄んだ、控えめな黄色をしています。その性質も少し控えめで、乾燥する速度がやや遅く、乾いた部分の強度がリンシードよりやや劣ります。
白い絵の具をキレイに使いたい場合や、仕上げの段階で使うとよいでしょう。また、リンシードオイルではなんとなく早く乾きすぎると感じる人は、こちらのポピーオイルを使ってみてください。

油絵に使う油にもうひとつ、「揮発性油」というものがあります。これはネバネバした乾性油のうすめ液として使います。常温で置いておくとじゃんじゃん気化してしまう性質があり、要するにシンナーですね。
この揮発性油も主なものは2つです。「テレピン油」と「ペトロール」です。

「テレピン」はマツ科の樹木から得られる脂で作られます。こちらの方がペトロールよりもスタンダードですね。オイルの入ったビンを開けると芳醇なマツの香りが……。
冗談です。いけませんよ。換気はしっかりと行ってください。実際は匂いがツーンときつくて嗅いでいられません。
「ペトロール」は石油から作られます。テレピンよりも揮発速度が穏やか、匂いも穏やかなので、テレピンが臭くて敵わん!という方、使ってみてください。
(とは言ってみますが、すみません。私はペトロールを使ったことがないのですよ。どんな匂いがするんでしょうね?)

乾性油について「水のように」と申しましたが、実際には、水彩における水のような使い方をするのはこちらの揮発性油の方です。
油絵の具や乾性油を薄く溶かす性質がありまして、これをたっぷり用いて絵の具をバシャバシャに溶けば、水彩画や水墨画のような効果も狙えます。
注意しなければならないのは、この「溶かす」という効果で、既に画面に描かれている絵も溶かしてしまいます。
その水のような使いやすさから、初心者は頼りがちになってしまう揮発性油ですが、一度は乾性油のみで描いてみることをおススメします。
その際は、チューブから出した油絵の具に、乾性油をポタっと垂らして、「濃いソース」ぐらいの軟らかさに練っておくと使いやすいです。
「溶かす」性質の揮発性油では得られない、「延びる」という感覚は油絵の具の醍醐味です。
この「延びる」性質を実感できないままに、「なんか油絵の具ってガサガサしてて使いづらいなー」と思っている方、いらっしゃいませんか?
乾性油を使ってみてください。乾性油を混ぜることで、濃度も伸びも自在となる油絵の具は、時に絵の具が躍るように大胆に、時に絹の目のように繊細な描画が可能で、数ある絵の具のなかでも特に豊かな表情を見せてくれます。

最後に、お手入れの際に用いる油について。
筆などの道具のお手入れには、私は「灯油」を使います。そう。ストーブやファンヒーターの燃料とする灯油です。
一般的には画材店で手に入る専用の洗浄液「筆洗油」を用いますが、成分は似たようなものなので問題ないと思います。灯油臭いですけどね。
絵の具を溶かす性質があればよいので、ペトロールを使うのもよいでしょう。制作中に筆を洗っても、洗浄用の油が混ざらないので安心ですね。

制作後の筆のお手入れは確実に行ってください。乾性油の「乾く性質」はバカになりません。
うっかり洗わないで放置してしまうと、メタルバンドのトゲトゲ頭のように固まってしまいます。
筆先を洗うのはもちろんですが、根本は特に入念に洗浄してください。筆に乾性油を残さないように。

以上、油絵に使う油についてのお話でした。

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

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