油絵のひみつ「筆について」

こんにちは。インターンの武井です。前回までに、油絵の制作に使う「油」「絵の具」「支持体」についてご説明しました。
あとは、「筆」があれば油絵を始めることが出来ますね。今回は、油絵に使う筆についてお話します。

油絵に使う筆で、最も一般的で、使用頻度が高いのは、豚毛で作られた硬毛の筆です。
毛先の硬さと弾力に富み、力を入れて勢いよくキャンバス上に走らせることが出来ます。
その硬さから、薄く溶いた絵の具でペンのように描きつけたり、少量の絵の具を擦り込んだりできます。
さらに、たっぷりとすくった絵の具を画面に乗せるように描きますと大変心地よく、厚く絵の具を盛ることも、筆先のタッチを作ることも思いのままです。
油絵の特色を感じるには、まずは絵の具を多めに使い、豚毛の筆で大きく描いてみてください。
筆先の形状には種類があり、主に使うのはフラット(平筆)、ラウンド(丸筆)、フィルバート(毛先のまとまった平筆)の3種です。
まずはひとつ、なるべく大きなサイズのものを買ってください。持っているなかで一番大きな筆は、大まかな描き出しや全体の調整など、活躍の機会が多いです。
特に、大きなフラットの筆は、大は小を兼ねる、という言葉の通り、一度に大きく描くことも、キワを使って細く描くこともできて便利です。
刷毛タイプの特に毛が広いものも一つ持っておきましょう。地塗りに便利ですし、制作中、大きな範囲に手を加えたいときには欲しくなります。

豚毛の筆は力強く描くことに長けますが、軟らかく繊細に描きたいならば、細く柔らかな毛でできた軟毛筆を使いましょう。
タッチを抑えて柔らなグラデーションを作ったり、筆先で非常に細い線を引いたりすることが出来ます。硬毛の筆では難しい表現をするために、軟毛の筆もいくつか持っておきましょう。

軟毛には種類が多く、値段もさまざまですが、高価な獣毛の筆と、比較的安価な合成繊維毛の筆に分けることができます。

獣毛のものは値段が高いぶん、優れて扱いやすいです。
イタチ毛、リス毛、馬毛、山羊毛などの種類があります。
毛に腰があり、筆先のまとまりや絵の具の含みに優れ、大変描き心地がよいです。きちんと手入れをすることで長く使うことができますから、思い切って買ってみましょう。

合成繊維毛にはナイロンやポリエステルのものがあります。獣毛と比べて筆先のしなやかさや含みが弱いですが、弾力や耐久性に優れています。
合成毛には獣毛と違った描き味があるので、一言に獣毛より劣るとは評価できません。合成毛の方が使いやすいと感じることもあるでしょう。
メーカーによって繊維の種類や混合比率が異なるので、特性もさまざまです。実際に使ってみて、描き味のよいブランドを見つけることになります。
あまり安いものは避けてください。耐久性が大きく劣ることがあります。

私の感覚では、合成毛は天然毛より丈夫なものの、1度目の使用と2度目以降とに、使い心地の差を感じます。
天然毛はゆるやかに傷んでいきますが、合成毛は初めはどれも使いやすく、2度目の使用からガクっと落ちた使い心地が保たれる、という感じでしょうか。
合成毛はどれもがそのようであるとは言えませんが、安価なものはわかりやすく品質の差が出ます。
道具は基本的に「高かろう良かろう」ですから、それなりに高いものを買っておけば間違いないと思います。

制作後の筆のお手入れの方法ですが、水彩筆のように、水でバシャバシャとすすぐ、というだけでは足りません。
筆を「しぼる」必要があります。乾性油を筆に残さないようにするためです。残った油分が固まってしまいますと、毛先がバラついたままになったり、毛の柔軟性が損なわれたりして使いづらくなります。
筆洗液で油を溶かしたら、布などで根本から搾り出すように筆を拭きます。濡れている筆は耐久性がありますので、力を入れて構いません。
これを布に汚れがつかなくなるまで繰り返してください。

筆洗液だけで済ますよりも、せっけんを使って2度洗いすることをおすすめします。
同じように、根本から汚れを搾り出すように洗って、よくすすいでください。筆洗液でキレイになったと思っても、まだ汚れが出ることは多いです。
洗ったあとは水気をよくとるようにしてください。
さらにリンスをかけてもいいでしょう。髪に使うものでかまいません。特に、獣毛はデリケートなので丁寧に手入れをしたいものです。

洗ったあとの筆は横に寝かせます。立てておくと油分が根本に溜まってしまう可能性があります。

制作後の筆の手入れはうんざりすることも多いですが、”必ずその日中に洗うこと”です。
使ったまま放っておくのは言語道断なことで、筆が台無しになります。筆は大切な作業の手ですので、大切にしてください。

高級な筆は、その分大事に使おうという気になります。
一本だけ高いものですと、その筆だけ使わなくなってしまいますから、初めは高い筆を揃えてみてはいかがでしょうか。絵の具を買うときとは逆ですね。
使用感の良さは約束されていますし、大切にするので長く使うことができるでしょう。
消耗の差が大きく出る筆があったら、「多少荒く使う用」として、リーズナブルな筆に替えていけばいいと思います。

以上、油絵に使う筆についてのお話でした。

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