~深い孤独の奥底にある少女との絆~『アジョシ』

はじめまして!インターン生の上村静佳です。

皆さん、映画はお好きですか?
一口に映画と言ってもたくさんジャンルがありますよね。コメディや恋愛もの、はたまたサスペンスやホラー、SF…など様々な分野から多種多様な作品が日々世に生み出されています。
今回は筆者が隠れたおすすめの映画を皆さんにジャンル1作毎、計5回に分け、紹介していきたいと思います!

第3回目となる今回のテーマは【アクション】。取り上げる映画は『アジョシ』です。
監督は『泣く男』などを手掛けたイ・ジョンボム。
ちなみに〈アジョシ〉とは韓国語で〈おじさん〉という意味になります。

ソウル市の片隅にひっそりと存在する質屋。主人公のチャ・テシクはそこの主人であり、いつもどこか人を避けるような生活をしていました。
テシクの唯一の友人は隣近所で時折彼の質屋に訪れる少女ソミ。彼女もまた、孤独を抱えていたのです。
ソミはテシクを〈アジョシ=おじさん〉と呼び慕い、彼もそんな彼女に対してだけは心を開くことが出来ました。
しかしある晩、ソミの母親が麻薬に手を出したせいで親子共々麻薬組織の報復を受けてしまい、母は殺され、ソミはその親玉に誘拐されてしまいます。
誘拐の瞬間、自分の助けを呼ぶ声を聞いたテシクは例え命に代えても彼女を救うことを決意。長い間封印してきたかつての能力を武器に親玉へと近付いてゆくーーー。

本作の魅力はなんといってもナイフのような鋭さを持ったアクションとキャラクターの濃さです。

主人公は多くを喋る人間ではありません(割と本当に数えるくらいです)、しかしその分少しの目線の配り方や立ち振る舞いでどんな心情でいるかを伝えなければいけません。
この、ともすれば常時〈無〉状態になってしまいそうなところで、テシクの微妙で繊細な感情の機微を表現したのは『母なる証明』で幼い心を持つ青年を演じたウォンビン。
『母なる証明』は元より、氏の過去出演作と照らし合わせても180度ベクトルの違うキャラクターを演じた本作ですが、いい意味で同じ人には到底見えません!
黒づくめでどこか陰のある端正な面立ちの男ーーどこかの漫画かアニメにでも出てきそうなほど浮世離れした出で立ちです。
しかし特訓を重ねたキレのいいアクションは主人公の壮絶な経歴を裏付けるにふさわしい説得力を持っており、特に終盤のクライマックスに繰り広げられる殺陣は圧巻の一言!
血飛沫を舞い散らせながらナイフと体術でバッタバッタと敵をなぎ倒す姿は、流石バイオレンス描写に定評のある韓国、もはや美しさを見出してしまうほどです。

また、悪役である麻薬組織の親玉は兄弟なのですが、この2人の外道さも良いです!
観客に一切の同情も湧いてこないレベルの徹頭徹尾した悪さで、彼らは躊躇いもなく人を残忍に殺めたり子供を利用したりしますが、悪びれたり、被害者に憐みを注ぐシーンは全く出てきません。むしろ血で汚れたシャツをめちゃくちゃ気にするような人間で、そのくせ一丁前に命乞いはします。
だけどもこの兄弟は非道でありながらもお互いへの愛は固く、なおかつどこか漫画のようにデフォルメされたある意味悪役のテンプレを地で行っているので、もしかしたら見ているうちに逆に愛着が湧いてくるかもしれません(笑)。

そしてもう1人の悪役としてこの兄弟に雇われた用心棒がいるのですが、この人も存在感がすごい!
セリフは片手で数えるほどなのに、テシクの武術的なライバルとして鮮烈な印象を残します。
特に終盤のシーンで互いの武人としての誇りをかけ、テシクと繰り広げる闘い。監督もこだわったと言う戦闘シーンのカメラワークや殺陣にも注目です。

少女ソミの存在も忘れてはいけないでしょう。世捨て人のように生きるテシクに希望を与える小さなヒロイン。
彼女は片親であり、その母からもぞんざいに扱われています。さらには貧乏である為に同年代の子どもにも蔑まれ、ほとんどの大人も相手にしてくれません。
そんな中で唯一友人と呼べる存在が同じく社会に溶け込むことが出来ない、自分より幾つも年上な〈おじさん〉テシクだったのです。
2人の交流は2時間あるうちの30分足らずほどですが、しっかりその中で2人の間にある絆を示してくれています。
一緒にご飯を食べたり、ソミが彼の家にやってきた時は寝床をパッと用意してくれたりなどとても微笑ましいシーンもあったり。
そのシーンも相まって、彼女がネガティブなシーンになると身に降りかかる運命の残酷さに思わず涙してしまいます。
故に観客は彼女を取り戻そうと奮起するテシクを一層応援したくなるのでしょう。

今回はキャラクター中心で語っていってしまいましたが、もちろんストーリーも起承転結が綺麗に纏まっており、アクションも主張し過ぎず…でも要所要所に効果的に挿入されているので、非常に見やすいです。
スカッとしたい方、男と少女の信頼系な作品が好きな方、かっこいい映画が見たい人に特にお勧めしたいです。
当記事を見て興味が湧いたという方、この機会に是非一度観てみてはいかがでしょうか。

【筆者の一口コメント】
実はこのアジョシ、リメイク版が出ております。
リメイク版の舞台はなんとインド!
タイトルも『ロッキー・ハンサム』という名に代わり、2016年に制作されました。
筆者自身はまだこちらは見られていないのですが、ボリウッドでストーリーやアクションがどう解釈されたのかめちゃくちゃ気になっています。
踊りだしちゃうのかな?近いうちに見てみたいです。

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