主人公の失恋に共感して自殺者が続出して発禁になった本『若きウェンテルの悩み』を解説
こんにちは。インターン生の荒川です。本日で8回目の投稿です。前回は失恋したときに聴きたい曲を2つのパートに分けて紹介しました。
さて、今回も失恋をテーマにした作品を紹介したいと思います。
それは「若きウェルテルの悩み」という小説です。こちらは1774年に刊行されたゲーテというドイツの人が書いた小説です。世界史文学史上最高傑作と言われているこちらを紹介していきたいと思います。
ネタバレが気になる人だったりこの本を前情報無しで読みたいという人はここでブラウザバックしてください。
よろしいでしょうか。それでは解説していきます。
若きウェルテルの悩みは、主人公ウェルテルがとても美しい女性シャルロッテにすっかり惚れ込んでしまうのですが、シャルロッテには婚約者がいました。
婚約者アルベルトは完璧な男で、主人公が付け入る隙がありません。
しかしシャルロッテへの愛を止めることができませんでした。途中で彼女のいない場所へ旅立つのですが、どうもその場所で馴染めず、彼女のもとへ帰ってきてしまいます。
彼女をどんどん溺愛していってしまう一方で、ある男と出会います。作男です。
作男もまた、自分と同じく叶わぬ恋をしている人でした。ある日、作男は恋敵を殺してしまい裁判へとかけられてしまいます。ウェルテルは必死に彼を擁護しますが、作男のしたことは罪とみなされ裁かれてしまいます。
この出来事を目の当たりにした主人公はある決断を下します。
それが自分の死です。叶わぬ恋にもがき苦しんだ結果、アルベルトに銃を用意させて、引き金を引きます。最期まで自分の愛しているシャルロッテを思いながら。
これが大まかな話の流れです。さらに細かくこの小説の特徴を述べていきます。
1つ目:書簡体小説で書かれている
主人公ウェルテルが友人に宛てた書簡によって構成させています。分かりやすく言うと日記みたいなものです。◯月◯日 今日は天気が良くてー、のように書かれています。
2つ目:ウェルテルの苦悩、葛藤
題名にもなっていますが、主人公ウェルテルは最後までずっと何かに悩んで苦悩しています。女性シャルロッテに出会う前も、人生とか恋愛観、芸術についてあれこれ考えている描写があります。シャルロッテに出会い、そして婚約者アルベルトが登場した際にはさらに主人公の悩みや葛藤が加速します。
3つ目:ウェルテルの自殺
男女との恋愛をテーマにした小説は、主人公とそのヒロインとのやりとりや恋敵との登場によってヒートアップして最終的に主人公とヒロインが付き合うのがセオリーですが、この小説はそんな甘い考えをことごとく壊しています。
いかがだったでしょうか。次回は本題である、なぜ「若きウェルテルの悩み」が当時の多くの人に共感され、世界史文学史上最高傑作と言われるようになったのかの理由を書きたいと思います。
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