東方Projectキャラクターの元ネタ
こんにちは。インターン生の岩谷巴絵です。
今回は東方Projectのキャラクターの元ネタについて語りたいと思います。
キャラクターの名前や技には神話や妖怪や歴史など様々です。今回はその中の一部を紹介します。
まずは、魂魄妖夢についてです。
魂魄妖夢は半人半霊(半分は人間で半分が幽霊)のキャラクターであり、楼観剣(ろうかんけん)と白楼剣(はくろうけん)という剣を扱います。妖夢の白楼剣は「切られた者の迷いを断つ」(東方大百科より)ことができます。この「迷い」は十界(じっかい)の中にある修羅界や餓鬼界などの六道の世界で迷いをもつ者を指すと考えられています。餓鬼剣「餓鬼道草紙」(がきけん がきどうそうし)や修羅剣「現世妄執」(しゅらけん げんせいもうしゅう)など、妖夢のスペルカードには六道を示したものもあります。六道輪廻は生まれ変わりをする状態であり、古くは修羅道がない五道輪廻でした。仏教では六道輪廻から脱出することが目標となっており、阿弥陀浄土(あみだじょうど)に生まれたいと願って阿弥陀浄土に生まれれば六道輪廻から脱け出せるとされています。
次に、洩矢諏訪子についてです。
洩矢諏訪子は山の神であり、かつて「祟り神「ミシャグジさま」を束ねており、土着神として信仰され一国を治め」(東方大百科より)ていました。諏訪子のスペルカードは、土着神「手長足長さま」や祟符「ミシャグジさま」など、神を元にしたものが多いです。諏訪子の服に描かれている蛙は、鳥獣戯画の蛙と思われます。鳥獣戯画とは動物たちが人間のように競技などをする絵巻のことで、マンガの元祖ともいわれています。12世紀(平安時代末)頃の制作といわれていますが、鳥獣戯画には謎が多く、作者やストーリーは不明です。作者は「をこ絵」描きの鳥羽僧正(とばそうじょう)という説がありますが、鳥獣戯画を描いたかどうかは不明です。ストーリーにはセリフや説明文がなく、絵巻は一度火事に遭ってぼろぼろになったものをつなぎ合わせたものなので、順序は不明です。
最後に、秦こころについてです。
秦こころは「お面の付喪神(面霊気)」(東方大百科より)であり、66種類のお面を用いて自分の感情を表現します。世阿弥『風姿花伝』の「聖徳太子が秦河勝に66番(曲)の作品と66個の能面をつくらせた」という猿楽(さるがく)に伝わる伝説が元ネタと考えられています。秦こころのスペルカード「モンキーポゼッション」はその猿楽からきていると考えられています。こころのお面は能で使われる能面です。こころのお面は66種類ですが、能面の種類は約200種類ほどあるそうです。
以上になります。いかがだったでしょうか。東方Projectの面白さが少しでも伝われば幸いです。
参考文献
・アプリケーション『東方大百科』
画像素材参考
・dairi様(はるか様) 各キャラクター立ち絵
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