アメリカンウイスキー

 前回までの記事でウイスキーの魅力について、その魅力は自然環境の恵みと人類の技術の歴史であると説明した。しかし、場所が違えば、自然環境が違い、そこに生きる人々も、そして発展する技術も違う。それゆえにウイスキーには地域性が存在する。その地域性のあるウイスキーの中でも、特に世界的に評価の高いウイスキーとして5つの地域のウイスキーが挙げられている。アメリカンウイスキー、カナディアンウイスキー、アイリッシュウイスキー、スコッチウイスキー、そして我らがジャパニーズウイスキーである。今回から5回の記事を通してこの5大ウイスキーについて解説していく。その始めとしてアメリカンウイスキーについて説明する。

 アメリカンウイスキーと言えばバーボンを想像する人が多いと思う。しかし、バーボンはアメリカンウイスキーの1種類であり、アメリカンウイスキーの全てではない。アメリカンウイスキーには、バーボン、コーン、モルト、ライ、ホイートの5種類が存在する。そしてそれらの原材料、製法をを連邦規則集、つまり法律にて定義づけている。
 連邦規則集のウイスキーの定義を要約すると、原料は穀物、アルコール度数95度以下で蒸留、オーク樽で熟成(コーン以外)、40度以上で瓶詰の4つを満たしたものがアメリカンウイスキーとなる。上記の5つのウイスキーに分類されるためには、それらに加えて原材料比率や製法等に関する条件を満たす必要がある。
 アメリカンウイスキーで最も有名なのはバーボンではなかろうか。その赤みがかった色や、甘くまろやかで、男性的、力強く無骨な味わいが特徴である。この特徴は、バーボンの条件にあるのではないかと思われる。バーボンの条件は、材料の51%以上をトウモロコシとすること、内側を焦がした新品のオーク樽で2年以上熟成させること等である。この要素が最も有名なバーボンを作り上げているのだ。
 バーボンの味わいは、甘くまろやかで、力強く無骨であると評した。この甘さはトウモロコシ、そして焦がしたオーク樽から来ていると考える。アメリカンウイスキーにおいて、甘さ、まろやかさはトウモロコシから、スパイシーさ、オイリーさはライ麦から、マイルドさ、ソフトな舌触りは小麦から生まれるとされている。また、オーク樽について、内側を焦がすことで、樽の色素や香りを強く取り込み、メープルやキャラメル、バニラのような甘味と柔らかな深みを生み出している。新品のオーク樽であるため、木の甘味も強く出るが、セメダイン臭と呼ばれるタンニン由来の接着剤のような苦みや渋みを生まれる。しかし、熟成によりこれらは柔らかな深みとなる。トウモロコシ由来の味と香りを、甘くまろやか、オーク樽由来の味と香りを、力強く男性的と評しているのだ。
 特に、お酒が苦手な若者や女性に、バーボンウイスキーはお勧めである。バーボンはロックで渋い男のイメージで、お酒に強い人が飲むというイメージを持つ方も多いと聞く。しかし、バーボンは、甘くまろやかで誰でも飲みやすいウイスキーである。特に、力強さを和らげてくれる水割り(多くても1:1程度がおすすめ)や、さわやかさを演出してくれるハイボールで飲むと、誰でも美味しくバーボンを味わうことが出来るだろう。ウイスキーを飲みたいがお酒は苦手だという人に、ぜひとも試してほしい。
 今回はアメリカンウイスキーについて説明した。その材料や製法の特徴から、甘くまろやか、力強く男性的なウイスキーであるが、多くの人にとって飲みやすい、とても魅力的なウイスキーである。
 

今日のウイスキー Georgia Moon(ジョージアムーン)

 今日のウイスキーはジョージアムーンです。このお酒は、アメリカンウイスキー、特にコーンウイスキーに分類されるウイスキーです。ところで、皆様はムーンシャインと呼ばれるお酒をご存じですが?ムーンシャインはアメリカの禁酒時代に作られていた密造酒で、現在でも製造している人も存在するそうです。無許可で製造、販売するのは勿論違法ですが、このジョージアムーンはそのムーンシャインをベースに合法的に作られています。
 ウイスキーの歴史と、密造酒の歴史は密接な関わりがあります。ウイスキーが熟成されるようになったのは、密造酒であったウイスキーを隠しやり、運搬したりする時に樽に詰めることが多く、幸か不幸か、ウイスキーが熟成され、現在の形となったのです。しかし、この話はスコットランドのウイスキーの話で、今回紹介するのはアメリカンウイスキーなので、厳密に言えば遠いところのお話なのですけどね。
 このウイスキーを一言で言い表すならトウモロコシです。香りは茹でたばかりのトウモロコシの葉の甘い匂いがします。口に入れるとトウモロコシ由来のオイリーさのある甘味を強く感じます。しかしながら、禁酒法当時の製法を模したが故に、蒸留器が小さく、雑味成分を多く抽出してしまうためか、非常に雑味を強く感じます。通常年単位の熟成期間が1か月、30日というのもこのウイスキーの雑味が強い原因の一つではないでしょうか。多くのウイスキーよりも、焼酎に似ている気がします。
 話のネタとして是非一度ご賞味ください。

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