ウイスキーを巡る

 前回と前々回の記事ではウイスキーの飲み方について紹介した。ウイスキーは様々な表情を魅せるお酒であり、それを楽しむには様々な飲み方をする必要がある。前回はハイボールについて詳しく紹介した。ハイボールはウイスキーの新たな可能性を見ることが出来る魅力的な飲み方であり、バリエーションも多く存在し、それぞれの魅力があるものだ。今回は、私がウイスキーをより好きになるきっかけとなった2つの蒸留所見学の体験についてお話しようと思う。

 最初に見学したのは宮城峡蒸留所だ。この蒸留所は大日本果汁、後のニッカウイスキーの社長として竹鶴が二番目に創業した蒸留所だ。ニッカの最初の蒸留所、余市蒸留所と異なる方式で蒸留を行い、ローランドのように華やかで軽快な、余市蒸留所とは異なるウイスキーを作り上げている。これにより、ブレンドに奥行きを持たせることに成功している。

 宮城峡蒸留所は宮城県仙台市に存在し、その気候は北国の中でも穏やかである。ウイスキーの貯蔵に有利な深い森林の中に宮城峡蒸留所は建造された。蔵王連峰を経て流れてくる新川の伏流水は、低硬度で、ウイスキー作りに最適である。スコットランド内のローランドのような気候、風土を求めていた竹鶴にとってこの地は理想的なものであった。

 宮城峡蒸留所は自然を大切にしなければ美味しいウイスキーは作れないという、竹鶴の自然の敬意を表すように、自然の地形や森林を最大限に守り、景観に配慮されて作られている。入り口から600m先に受付があるのはこの自然とレンガ造り蒸留所を楽しんでもらうための演出である。その道にあるポットスチルも我々の気分を高揚させてくれる。見学は予約制で、見学中はガイドが説明をしながら案内をしてくれる。見学中に香るウイスキーの青りんごのような甘い香りは忘れることが出来ない。また見学の最後にウイスキーの試飲が出来、そこでは新川の伏流水やそれを使った炭酸水も提供され、ウイスキーと合わせて楽しむことが出来る。付近にはビジターセンターもあり、お土産を購入したりニッカのウイスキーを楽しんだりすることが出来る。
 次に見学したのは山崎蒸留所である。この蒸留所は日本最初の蒸留所であり、サントリーのウイスキーラインナップの肝である響のキーモルトである、山崎を製造している。山崎蒸留所は多彩な原酒を製造し、奥行きのあるシングルモルトを生産している。

 山崎蒸留所は大阪府三島郡本町に存在し、付近には名水100選に選ばれた水無瀬神宮の離宮の水を擁している。水だけでなく、川が合流する霧が立ち込める立地も湿度が高くウイスキー作りに適したものである


 山崎蒸留所では、宮城峡蒸留所で見学が出来なかった稼働中のポッドスチルを見学することが出来る。蒸留中は周囲の温度が上がるため、見学時間は一瞬だが、ウイスキーを愛する者にとって、心が躍る時間であるのは間違いない。見学最後の試飲では、ブレンダーの飲み方を説明されつつ、3種類の山崎を楽しむことが出来る。その後に宮城峡同様、試飲やお土産の購入などを楽しむことが出来る。山崎ではそのどちらでも限定品が用意され、試飲ではニューポッド、所謂、山崎0年や、樽から出したばかりの山崎、カスクストレングスがメニューに用意されている。お土産には試飲で使われるティスティングを購入することが出来る。
 今回は宮城峡蒸留所、山崎蒸留所を見学した時の体験について話した。蒸留所を見学することで、より一層、魅力的なウイスキーを楽しむことが出来るのではないかと考える。
 これまでの記事を通して、魅力的なウイスキーの世界が貴方に伝わったのなら幸いだ。

今日のウイスキー 宮城峡

 今日のウイスキーは宮城峡です。後ろには宮城峡蒸留所を見学した際に購入した限定品の、宮城峡、フルーティー&リッチ、シェリー&スイート、モルティ&ソフト、カフェグレーン、ウッディ&メロウ、そして2001年から2010年の原酒を使用した宮城峡2000を並べています。今回は私の最終回なのでオリジナルと2000を品評していきます。
 まずは宮城峡、香りは蒸留所を包んでいた青りんごのような酸味のあるさわやかな甘い香りがします。口に含むと、リンゴだけでなく、様々なフルーツの香りがします。味わいはフルーティーに甘酸っぱさが広がります。温度を下げると若干ビターな感じもありますね。
 次に宮城峡2000。全体的にオリジナルより強く感じます。オリジナルがノンエイジ、熟成が若いのに対し、こちらはそれぞれ最低でも9年以上の熟成を経ているからでしょうか。オリジナルでうっすらと感じたビターチョコのような印象もしっかりと得られます。
 宮城峡は余市と比べ酒質が軽いため、熟成の影響を大きく受ける印象があります。ノンエイジでは、ピート感でアルコールの粗っぽさが隠れる余市の方が好みでしたが、熟成が進むにつれ宮城峡の魅力が勝っていくのではないかと思わせてくれました。
 是非一度、宮城峡蒸留所を見学してご賞味ください。

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