~更なる展開へ~ノンダイアトニックコード
これまで、コードの基本的なことを学んできた。ダイアトニックコードやそれぞれのコードの役割などだ。確かに、ダイアトニ
ックコードを用いれば最低限の音楽は作れる。しかし、淡々としていて聴いてて飽きやすい曲になってしまうのではないか。そこ
で使えるのが、今回紹介する「ノンダイアトニックコード」である。これはダイアトニックコードと違い膨大な数あり、すべては
紹介しきれないが、ぜひ参考にしていただきたい。
「ノンダイアトニックコード」とは「ダイアトニックコードに無いコード」のことである。ノンダイアトニックコードは膨大な
数のコードであるため、活用しても無理があるもの、ないものに分けられる。大前提として、音楽を作る上で心地よいまとまりを
感じさせるためにダイアトニックコードがある。その反面「ノンダイアトニックコード」をやみくもに使うと、まとまりのない音
楽を作ることになるのだ。そのためノンダイアトニックコードはある程度の理論的な解釈をもとに活用されることが多く、まとま
りのある音楽から少しはみ出したコードであるととらえることができる。これはスパイスのようなものとして感じられるようにな
る。では、そのノンダイアトニックコードの一つ「サブドミナントマイナーコード」について見ていく。
サブドミナントマイナーコードとは、サブドミナントコードの「Ⅳ」をマイナーコードにしたものである。つまり、「Ⅳ」を「
Ⅳm」のしたものである。これは「モーダルインターチェンジ」というテクニックの一つであるが、実際の作曲では「Ⅳ」を「Ⅳm
」にもできるものであるという観点から使用されることが多い。Cメジャーキーを例とすると、「Ⅳ=F」を「Ⅳm=Fm」にして、ノ
ンダイアトニックコードとして「Fm」を導くことができる。コード進行の例として「C-F-G-C」を挙げるとすると、「C-Fm-G-C」
と変形できる。聞いてみると少し不思議な感覚を味わうことができ、聴き手にもちょっとした驚きを与えられることができる。ま
たサブドミナントマイナーコードにも代理コードが存在する。「Fm」の構成音は「ファ、ラ♭、ド」で、サブドミナントマイナー
の香りを感じる「♭6」の音、つまり「ラ♭」を含むコードに置き換え可能である。例えば、Dm7(♭5)やA♭M7がそうである。で
は、「F-G7-C」というコード進行で考えよう。
FをDm7♭5に置き換えると「Dm7♭5-G7-C」となる。実はこれはナチュラルマイナースケールのツーファイブの動きになっており
、よく使われるコード進行である。
今回はサブドミナントマイナーコードを例として見てきたが、これはノンダイアトニックコードの内のほんの一部に過ぎない。
ノンダイアトニックコードとして他にも「セカンダリードミナント」や「ディミニッシュコード」などあるが、ノンダイアトニッ
クコードはまとまりのある音楽から少しはみ出したコードであるということをおさえておこう。
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