将来のVR分野の発展
今回は前回言っていた通り、様々な分野でのVR技術の具体的な利用法について説明していきます。
今回紹介するのは、私がVR技術に興味を持ったきっかけの一つである自動車分野でのVR技術の活用例です。
去年、大学でトヨタ、日産の方達に講師を勤めて頂き、集中講義を行って頂きました。その中で、VR技術を乗
用車に取り入れたり、先進安全技術のシミュレーションをHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を用いて行ってい
ました。下記にトヨタ、日産の記事のリンクを貼ります。
動画を見て頂くとどちらも没入感に優れている事が分かります。トヨタの方では、自動ブレーキと踏み間
違い時サポートブレーキについて紹介していました。前者は前方車両を検知し、衝突の可能性がある場合、警報
ブザー・ディスプレイ表示で危険を知らせます。もし、ブレーキが踏めなかった場合、被害を軽減したり、衝突
を回避するために自動ブレーキが作動するというものです。後者はコンビニなどの駐車時に間違えてアクセルを
踏んだり、低速走行時に障害物にぶつかりそうになった時、エンジンの出力を抑制し、ブザー音とメーター内表
示で知らせます。さらに距離が縮まった場合、ブレーキをかけ、衝突回避、または衝突軽減のサポートをすると
いうものです。これらを体験した人達の反応は皆一様に実体験したかのようでした。また、「このようなシステ
ムがあるなら確かに安心だ。」と述べており、安全技術を搭載した車への購買意欲を示していました。日産の方
では、第5世代移動通信方式(5G)を使用し、「Invisible to Visible」(I2V)技術を走行中の車両で活用する実
証実験を紹介していました。5Gとは高速で大容量の通信ができ、遅延が少なく、さらに多数の機器に同時に接
続ができるという3つの特徴を持った通信方式です。「Invisible to Visible」とはリアルとバーチャルの世界を融
合し、ドライバーが見えないものを可視化するという未来のコネクテッドカー技術の一つです。また、仮想世界
の「メタバース」と繋がることでサービスやコミュニケーションの可能性を無限大に広げ、ドライビングをより
便利で快適、エキサイティングなものにしていきます。この技術による利点は2つあります。1つ目は「ドライ
バーはより自信を持って運転を楽しむ」事ができます。車内外のセンサーが取集した情報とクラウド上のデータ
と合わせて、車の周囲の情報だけでなく、前方の状況を予測したり、通常では見ることのできない建物の裏側や
カーブの先の状況をドライバーの視野に投影する事ができます。2つ目は「車内で過ごす時間をより快適で楽し
いものにする」事ができます。メタバースとドライバーや乗員が繋がる事で、離れた場所にいる家族や友人が3
Dのアバターとして車内に現れ、一緒にドライブしたり、運転をサポートしてくれたりなどして、双方向のコ
ミュニケーションをとる事ができます。
トヨタ https://www.youtube.com/watch?v=HfsDepLvsDs&feature=emb_title
日産 https://www.youtube.com/watch?v=5ZPEOgmIm7Y
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