ディジタルホログラフィについて

こんにちは、今回でこの記事も最後となりますが、最終回はディジタルホログラフィについて説明していきたいと思います。

ホログラフィは光源から直接伝搬する参照光と物体からの透過光・反射光で作られる物体光の間の干渉縞を記録媒体に
に投影することで記録されます。従来ホログラムを写真乾板やフィルムに記録する手法はアナログホログラフィと呼ばれ、現実に存在する物体に記録します。
それに対し、CCDやCOMSセンサーなどのイメージセンサーで撮影したデジタルデータの干渉縞画像をホログラムとして取り込んで、このホログラムから被写体の像を
コンピューターで数値再生する技術をデジタルホログラフィと呼びます。
現在のホログラフィについての研究はこちらのデジタルホログラフィを対象としたものが主となっています。
この技術を使うと被写体の位相情報や三次元情報を記録可能、被写体の定量的な解析が可能で現像処理が不要であるため、その結果、計測や実時間計測が可能、用いる光の波長依存性が低いというメリットがあります。
一方で、CCD 画素を利用したデジタルホログラフィでは CCD 素子の解像度が低いために物体光と参照光の角度を数度以下にしなければならないので、前回紹介したオフアクシス型のホログラフィが使えないため、
直接像、共役像が重なって再生されてしまう問題点がありました。そのため、デジタルホログラフィではよく位相シフト型ホログラフィが使われています。
この方法では、参照光の位相をずらせて少なくとも3枚のホログラムを記録し、これらの位相シフトされた干渉パターンからCCD上の複素振幅が求められるので、必要な像だけを再生することが出来ます。
これにより、インライン型を用いて重なりのない再生像が得られるようになったため、デジタルホログラフィが使われるようになっていきました。

最後にデジタルホログラフィについて説明しました。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

参考文献:久保田 敏弘(2010) 「ホログラフィ入門―原理と実際」 朝倉書店.

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

ホログラフィの種類について

こんにちは、今回はホログラフィの種類について説明していきたいと思います。

ホログラフィとは前回紹介したように記録媒体に空間を伝搬する光波情報(振幅と位相)を記録し、それから光波情報を再生する技術です。
ホログラフィの記録方法にはインライン型とオフアクシス型というものがあります。

インライン(in-line)型のホログラフィは参照光と物体光を平行にホログラムに入射させるもので、実験装置が単純であるため作りやすいというメリットもありますが、
そのまま再生すると、直接像、共役像が同方向に再生されてしまうため、観察が難しいというデメリットがあります。
オフアクシス(off-axis)型のホログラフィは物体光と参照光に角度をつけて再生する方法で、直接像と共役像を分離して再生できるというメリットがありますが、
この型では,ホログラムの記録には高い解像力が必要になるというデメリットがあります。
インライン型の問題点を解決するために提案されたのが位相シフト型ホログラフィです。この手法では、インライン型ホログラフィから不要な成分を取り除けるため、
必要な成分だけを観察することが出来ます。

今回はホログラフィの種類について説明を行いました。次回はデジタルホログラフィについて説明していきたいと思います。

参考文献:久保田 敏弘(2010) 「ホログラフィ入門―原理と実際」 朝倉書店.

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

ホログラフィについて

こんにちは、今回はホログラフィについて説明していきたいと思います。

ホログラフィとは記録媒体に空間を伝搬する光波情報(振幅と位相)を記録し、それから光波情報を再生する技術です。
ホログラフィ(holography)の語源は、「holo:すべて」「graphy:記述法」であり、その名の通り
写真など従来の映像技術においては物体の振幅情報のみを記録しますが、ホログラフィでは位相情報も記録できます。
つまり、対象物体の三次元情報がホログラムに含まれていることになります。
身近な例では、お札の虹色の部分に使われており、情報量が多く複製が困難な点から、偽札防止に利用されています。

ホログラムの記録は、干渉性のある光源を使う必要があり、干渉性の高いレーザーが通常使われます。ただし、コヒーレンス性の低い光源でも、
光路差を可干渉距離以内になるように設定した光学系を用いればホログラム記録を行うことが出来ます。

引用元:https://optipedia.info/application-index/app-else-index/optical-equipment/principle-of-holography/

図に示すように、光源から直接伝搬する参照光と物体からの透過光・反射光で作られる物体光の間の干渉縞を記録媒体に
に投影することで記録されます。この時の、記録媒体は2次元ホログラムの記録には写真フィルム、CCDデバイス、3次元ホログラムの記録にはフォトポリマーなどが用いられます。
また、ホログラムの再生は、記録時に用いた参照光と同じ波長、同じ入射角度を使って、ホログラムに投影することで、記録した物体波と同じ物体波が得られます。
参照光と異なる波長の場合は、拡大や縮小を伴って再生像は観察され、参照光と異なる入射角度の時には、再生像の観測される位置が異なります。

ホログラフィの特徴についてはまず一つ目に結像作用があります。再生光を照射したとき、ホログラム自体が結像作用をもちます。つまり、レンズを用いなくても、直接像、共役像が得られます。
二つ目に高冗長度があります。物体光は回折してホログラムの広い範囲に分布しているため、物体上の一点の情報はホログラム全体で記録されています。そのため、ホログラムの一部に傷がついたりしても、
再生像の質に大きな影響はありません。三つ目に多重記録が可能である点があるため、1枚のホログラムに複数の物体光を記録することができます。

今回はホログラフィについて説明を行いました。次回も引き続きホログラフィについて説明していきたいと思います。

参考文献:久保田 敏弘(2010) 「ホログラフィ入門―原理と実際」 朝倉書店.

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画像のフィルタリングについて

こんにちは、今回は画像のフィルタリングについて説明していきたいと思います。

レンズのフーリエ変換機能を使うと画像情報に対しても、周波数領域でフィルタリング処理を行うことが出来ます。
今回は各フィルタリングの説明をしていきたいと思います。

画像に対して高速フーリエ変換(FFT)を行うと”空間領域”である画像を”周波数領域”に変化させたり、逆に”周波数領域”のものを”空間領域”に変化させることができます。
これを利用して、画像をフーリエ変換して並べ替えると周波数領域では中心付近に低周波成分、外側に高周波成分のスペクトルが存在するため、
これに必要な成分だけを取り出すようにフィルタを掛けて、空間領域に戻すことで画像処理を行うことが出来ます。
例としては、輪郭がはっきりしていないボケたような画像には低周波成分が多く、輪郭がはっきりした画像には高周波成分が多く存在しています。
フィルタの例としては

・ローパスフィルタ
画像の低周波成分だけを通過させるフィルタで、周波数領域では中心部分だけを残すようなマスクをかけることで実現できます。
画像のノイズ除去を行うことが出来ます。
・ハイパスフィルタ
画像の高周波成分だけを通過させるフィルタで、周波数領域では外側部分だけを残すようなマスクをかけることで実現できます。
画像のエッジや微細構造の強調を行うことが出来ます。
・バンドパスフィルタ
ある特定の周波数体のみを通過させるフィルタで、周波数領域では必要な周波数スペクトルだけを残すようなマスクをかけることで実現できます。
周期的な信号の取得や除去を行うことが出来ます。

今回はフィルタリングについて説明を行いました。次回はホログラフィについて説明していきたいと思います。

参考文献:久保田 敏弘(2010) 「ホログラフィ入門―原理と実際」 朝倉書店.
     斎藤 洋一(2003) 「信号とシステム」 コロナ社.

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回折について

こんにちは、今回は前回取り上げた光の性質の一つ回析について詳しく説明していきたいと思います。

回折とは波が遮蔽物に当たった時、波がその遮蔽物の裏側に回り込む現象です。そして光は電磁波の一種であるので、回折が起きるのですが、日常生活では光の波長は短いため、直接実感することはまずありません。ですが、光工学の世界では、波長程度の距離で強度が大きく変わるような場所があるため、回折は無視できない現象です。

この回折理論に関する歴史においてまず初めに提案されたのが、ホイヘンスの原理です。この原理は1678年にオランダの物理学者クリスティアーン・ホイヘンスが提案したもので、「伝播する波動の次の瞬間の波面の形状を考える時、波面のそれぞれの点から球面状の二次波(素元波)が出ている。この二次波の包絡面が次の瞬間の新たな波面となる。」というもので光の伝搬(直進、反射、屈折)を説明したものでした。しかし、この原理では包絡線方向以外に進む成分が場所によって消えてしまう現象の説明ができませんでした。そこで、ホイヘンスの原理に二次派の干渉を加えて、フランスの物理学者オーギュスタン・ジャン・フレネルが1836年に回折現象を説明したものがフレネルの回析理論です。その後、1882年にグスタフ・キルヒホフがヘルムホルツ方程式を基礎としたフレネル=キルヒホフ回折積分にて厳密な取り扱いを行ったものがキルヒホッフの回析理論です。

入射面において開口の大きさと光波の振幅の大きさから、観測面においてどのような振幅パターンが現れるかを計算した式、フレネル回析の式は以下のようになります、導出の計算は複雑なのでここでは割愛させていただきます。この式は2次元畳み込み積分を使うことで簡単に表すことが出来ます。これにつきましては、今後の記事で紹介したいと思います。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E5%9B%9E%E6%8A%98

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E5%9B%9E%E6%8A%98

回析を利用した応用例としては光学系の性能評価や先ほど少し述べたようにフレネル回析は2次元畳み込み積分で表すことができ、またフラウンホーファー回折は2次元フーリエ変換で簡単に表す
事が出来るため、空間周波数における情報処理に使われています。

今回は回析について説明を行いました。次回は画像のフィルタリングについて説明していきたいと思います。

参考文献:久保田 敏弘(2010) 「ホログラフィ入門―原理と実際」 朝倉書店.
参考URL:「ホイヘンス=フレネルの原理 – Wikipedia」,https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%A4%E3%83%98%E3%83%B3%E3%82%B9%EF%BC%9D%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

光の性質について

初めまして。
今回から、この記事では光情報工学について簡単な紹介をしていけたらと思います。
まず最初に私の生活に欠かせない光の性質について紹介していきたいと思います。

光の性質としては高校生までの物理の勉強のなかでは、主に屈折、反射、干渉、回折の4つを学んだと思います。
復習の意味も込めて簡単に身近な例をあげてこれらを説明させていただきたいと思います。

まず屈折とは光が異なる媒質中を進む際に進行方向が変わる現象で身近なところでは、水中にある物体が正しい位置からずれて見えるとき屈折が起きています。
利用されている代表的な例としては凸レンズ(虫眼鏡)があります。凸レンズは空気とガラスの媒質の違いを用いて進行方向を変えた光を
一点に集めるように作られています。子供のころ、太陽光を集めて黒い紙を燃やした経験のあるかたも多いのではないでしょうか。

引用元: http://www.minamiaoyama.or.jp/blog/post-253/

次に反射とは、先ほどの屈折によって変わった進行方向が奥ではなく跳ね返る現象で身近な例では、水面やガラスなどで自分の顔が映り込んでいるとき
一部の光が跳ね返ってきています。私たちがよく使う鏡はこの反射によって自分の顔を見ています。

引用元: http://blog.applibot.co.jp/blog/2017/10/10/tutorial-for-unity-3d-6/

干渉とは波が重なりあう現象で、光ではありませんが身近なイメージとしてはお風呂で両手で別々の場所でばちゃばちゃして水面に波紋を起こすと波が
大きくなったり小さくなったりするのが感じられると思います。
光の干渉でも条件を整っていると同じように明るくなったり暗くなったりする場所が生まれます。これはどんな光でもおきるかといいますと、そうとは言えません。
私たちの日常生活において身近にある光、太陽光、照明の光、電子機器のディスプレイの光などはインコヒーレント光と呼ばれ、
可干渉性を持たない光であり基本的に条件を整えない限りは干渉しません、逆に干渉性を持つ光をコヒーレント光と言います。
レーザー光などがこれに該当し、自分の研究ではこちらの方を使ったホログラフィについて取り扱っているので今後の記事で紹介していきたいと思います。

引用元: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B2%E6%B8%89_(%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6)

最後に回折とは光が遮蔽物に当たった時、光がその遮蔽物の裏側に回り込む現象ですが光は波長が短いため、日常生活ではあまり実感することはないと思います。しかし、ホログラフィでは重要な性質の一つなので、今後詳しく紹介できたらと思います。

引用元: http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft11196/subject/figure/light.html

今回は身近な例で光の性質の簡単な説明を行いました。今後の記事で各性質について詳しく説明していきたいと思います。

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。