おすすめミステリー8選〜第6位〜

こんにちは!インターンシップ生の平内です!
前回に引き続き私が読んだ中でこれぞ!というミステリー小説をおすすめ度の観点から厳選してランク付けし、8作品毎日1作品ずつ紹介したいと思います。

前回紹介したのは殺人鬼たちによるクイズゲームを取り扱った歌野晶午「密室殺人ゲーム~王手飛車取り」でした。
ところで、私は年に20~50作ほどの本を読むのですが、そのほとんどがミステリーでたまにファンタジーやノンフィクションのエッセイを手に取る程度です。
そんな私ですが、この前気まぐれに恋愛小説を読んでみることにしました。
地味な主人公の女子高生がひょんなことからイケメンだけど口の悪い先輩と出会い、喧嘩やらなんやらと紆余曲折あった末に恋に恋してキスして終わる。そんな作品でした。途中から飛ばし読みしたのであんまり覚えてません。
大変遺憾なことに私はキスはおろか恋の「こ」の字もない惨憺たる高校生活を送ってきたため、この作品に現実味が一切感じられない!と勝手に憤慨して本を棚に戻してしまいました。
ならお前の好きなミステリーは現実味があるのか、と聞かれてしまえば切ない顔をして首を横に振ることしかできません。やめてくださいね。

さて、何気ない書き出しのつもりがうかつにも薄暗い高校時代と心の狭さの露呈につながってしまったので早速おすすめミステリーランキングへと参りたいとおもいます。

第6位!

北山武邦「アリス・ミラー城殺人事件」

こちらは2003年に刊行された長編小説です。
今回は以前紹介した「クローズドサークル」の形式で進むミステリー作品です。
王道のようでいて、この作品は巧妙なある仕掛けに満ちています。
それは登場人物を陥れるための仕掛けではありません。読む人に向けて仕掛けられているのです。
その仕掛けは多くの人を驚かせた一方で、逆にアンフェアだと評する人もいるほどです。
では、そんな今作のあらすじを紹介いたしましょう。

【あらすじ】
雪の降り積もる孤島に建てられた古いお城に集められた男女。彼らに共通するのは全員が探偵だということ。
彼らを城に集めた城主はこういいます。「アリス・ミラーを探してほしい」と。
アリス・ミラーとは何なのか、それすらわからないまま探偵たちは探索を始めます。
探偵たちは「小さな扉の部屋」「鏡張りの部屋」などルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」をモチーフにした部屋を目の当たりにします。
探せども探せどもアリス・ミラーは見つからない、次の日の朝。
探偵のうち一人が死体となって発見されたのです。
人間が通ることのできないほど小さな扉の部屋の奥で、顔を溶かされて殺されていました。
その傍らには「DRINK ME」と書かれた硫酸の入った小瓶が…。
しかし、これは惨劇の序章に過ぎなかった…!

といった内容です。

この作品のおすすめポイントは、やはりなんといっても「アリス」をモチーフにした事件が起こるというところです。
小さな扉の部屋に犯人と被害者はどうやって入った?鏡の奥に消えていく姿を目撃された犯人の目的は?など、斬新な設定が目白押しです。
そしてこの作品の登場人物の個性も豊かで、読んでいて愛着が沸くこと間違いなしです。
さらに、この作品は中盤からパニックホラーのテイストが含まれ始めます。
まるでジェイソンのように凶器を振り回しながら迫ってくる存在に追い掛け回されながら、息をひそめて捜査をする緊迫感はこの作品でしか味わえない持ち味だと思います。
しかし、前述した「読者に向けた仕掛け」はアンフェアすれすれで人を選ぶもので、私もこの仕掛けさえなければ好きなミステリ作品の3本に入っていたと思うほどです。

果たして、作者が読者に向けて仕掛けた仕掛けとはいったい何なのか、それはぜひ手に取って確かめてみてください。

以上、私のおすすめミステリー、今回紹介したのは北山武邦「アリス・ミラー城殺人事件」でした!
次回はあなたの知っている作品が紹介されるかもしれません!

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

おすすめミステリー8選〜第7位〜

こんにちは!インターンシップ生の平内です!
前回に引き続き私が読んだ中でこれぞ!というミステリー小説をおすすめ度の観点から厳選してランク付けし、8作品毎日1作品ずつ紹介したいと思います。

前回はアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を紹介しました。
ちなみに、「そして誰もいなくなった」の舞台となった孤島や雪山の山荘、嵐の別荘など、警察に連絡することも外に逃げることもできない閉鎖空間での事件を題材にしたミステリー作品を「クローズドサークル」というのはご存知でしょうか。
私はクローズドサークルを取り扱った物が大好きでして、いつも図書館のベンチにてスマホをいじり「クローズドサークル おすすめ」と検索してはおもむろに立ち上がり館内検索用パソコンをいじり、蔵書にあればニヤニヤしながら本棚に向かい、無ければ無いでブツブツ言いながらベンチに戻ってスマホの画面を人差し指で撫でる週末の午後を過ごしています。

では今回紹介する作品もクローズドサークルか?と言えば、今回はまた違った趣向のミステリー作品を紹介したいと思います。

今回は第7位!

歌野晶午「密室殺人ゲーム~王手飛車取り~」

こちらは2007年に刊行された長編小説です。
タイトルに「王手飛車取り」とありますが、この作品は将棋の話ではありません。
普通の推理小説における「王手」が犯人を見つけ出すところにあるとすれば、この作品は「飛車」を取るような内容になっているからです。
これだけ紹介しても分かりづらいかと思いますので、あらすじをどうぞ。

【あらすじ】
とあるインターネットのオンラインビデオチャットソフト、そこでは顔を隠し、声を専用のソフトで変えて名前も職業も年齢性別すらわからなく加工させた5人の人間があつまっていた。
彼らが集まる理由はただ一つ。彼らオリジナルの「ゲーム」をするため。
5人のうち1人が「殺人事件が起きた。犯人はどうやって密室を作ったでしょう?」といった推理小説のような問題を出題し、他の4人がそれをクリアする、ありきたりなもの。
しかし彼らの異常な点は、【実際に自分が起こした殺人事件を問題にして出題する】という点だった。
殺人鬼が殺人鬼たちに出題する自分で起こした事件をもとにした残酷なクイズゲームはいつ終わるのか…!

といった内容です。

そう、犯人は出題者本人、動機はゲームの為、普通の推理小説における「王手」はすでに取られているところからこの作品ははじまるのです。
この作品のおすすめポイントはまさにそこにあります。
他の推理小説なら「こんな回りくどいことしないよ」と突っ込まれるようなトリックも登場人物はゲームのために平気で行います。
このあまりに斬新で先の見えない展開は多くのミステリー好きに好評で、現在はシリーズ化されて2011年には3作目が観光されました。
しかし難点があるとすれば、登場人物たちは全員殺人鬼であり、ゲームの為だからと殺人を繰り返します。
その倫理観の違いを受け入れることができなかった人には絶対に合わない、両極端な作品であるといえます。

以上、私のおすすめミステリー、今回紹介したのは歌野晶午「密室殺人ゲーム~王手飛車取り~」でした!
次回はあなたの知っている作品が紹介されるかもしれません!

興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

おすすめミステリー8選〜第8位〜

本日よりインターンシップに参加する平内です。
今回から私が読んだ中でこれぞ!というミステリー小説をおすすめ度の観点から厳選してランク付けし、8作品毎日1作品ずつ紹介したいと思います。

ミステリー作品といえば誰かが殺され、探偵役がそれを暴く…という、少し難しい、あるいは怖い、古いジャンルのイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
ですが、実は最近のミステリー作品には奇抜な設定や新鮮な世界観を持つものも多く、文章も簡単でまるでライトノベルを読むように読めてしまうものが多いのです。
この記事を読み、あなたに合ったミステリー作品を探してみてはいかがでしょうか?

まずは最初ということで第8位!

アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」

こちらは1939年にイギリスで刊行された長編小説です。
この記事を読んでくれている方にも名前だけは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。それほどまでに有名な作品で、この作品以降様々な作品に影響を与えてきました。
早速、この作品のあらすじを紹介させていただきます。

【あらすじ】
とある孤島へのバカンスに招待された男女10人。しかしバカンスを楽しむ彼らには誰にも言えない罪を犯した過去があった。その罪状が何者かの手により蓄音機から流れ始めると、10人は一人、また一人と姿の見えない殺人鬼により命を落としていく。
減っていく10人の中に殺人鬼はいるのか?それとも、他に誰かが隠れているのか?まだ生きている人間はあと3人、2人、1人、そして…!

といった内容の作品です。

おすすめポイントとしては、やはり後世のミステリー作品に大きな影響を与えた作品であるため、謎解きもひねりを交えつつもわかりやすく、島に集められた人々も個性豊かで読んでいて楽しい作品だということです。

しかしながら、刊行されたのは1939年ということもあり現在のミステリー作品と比べるとやや地味で文に目を引かれない方も多いようです。
私も読んだ際、それを補って余りある魅力を感じつつも、すべての原点であるが故の既視感を覚えてしまいました。
例えるならば、タピオカミルクティーをしこたま飲んだ後にただのミルクティーを飲んだ時のような…

最後に、この作品には探偵役がいません。登場人物もそれぞれ犯人を探りますが、その危機を防ぐことはできずに終わります。ですがラストの種明かしまでに犯人が誰であるか、はしっかりと解けるようになっています。ぜひ読んでみる際は犯人は誰なのかを推理しながら読んでみることをおすすめします!

以上、私のおすすめミステリー、今回紹介したのはアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」でした!
次回はあなたの知っている作品が紹介されるかもしれません!

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おすすめ小説「屍者の帝国」

皆さんこんにちは、インターン生の秋元稜平です。
今回ご紹介する小説は伊藤計劃氏と円城塔氏の「屍者の帝国」です。
この作品は今は亡き伊藤計劃氏が残した、原稿用紙にして30枚ほどの試し書きと企画用プロット、
集めた資料をもとに盟友である円城塔氏が書き上げました。
伊藤計劃氏と円城塔氏は芸風も文体も二人は違く、似ているところは人が悪いところだと、
円城塔氏自身がおっしゃっていました。
そんな盟友に書かれたのは良かったのではないでしょうか。
ですので余り例の無い小説だと思います。

この作品は十九世紀末、フランケンシュタインの怪物を作り出した技術が一般化された世界を屍者の秘密を追って、
ジョン・H・ワトソンが旅をするお話です。
ワトソンは講堂で初めての死者復活を目撃します。
そもそも屍者を作り出すには死者に『擬似霊素』をインストールしなくてはならない。
人は死亡すると生前より21グラム軽くなっているという。
それが『霊素』、『魂』の重さだと考えられている。
『擬似霊素』は死者に紛い物の魂を入れ、屍者を作る。
屍者は生者のように動く事はない。
職業に合わせてパンチカードに記述された霊素モデルを入れることで動くことが出来る。
そう講堂に集まったロンドン大学の生徒にヴァン・ヘルシング教授は説明します。
その後、ワトソンはその有能さから大英帝国の諜報員として、
最初の屍者、ザ・ワンの生みの親ヴィクター・フランケンシュタイン博士の『ヴィクターの手記』を追うことになります。

この作品は意識、魂の所在を書いた物語だと思うのですが、それ以外に何か別の思い、考えがあるように思えるのです。
伊藤計劃氏は癌と戦いながら小説執筆をしていました。
その経験が物語に強く影響しているのは確かです。
第1回目にご紹介しました、「ハーモニー」はそんな中で書き上げられた作品です。
「ハーモニー」は病気の無い世界を描いています。
「屍者の帝国」は死者が蘇る世界が描かれています。
恐らく、これは私の所感ですが、伊藤計劃氏は自らを物語として作品を書いたのではないでしょうか。
私が死んでも、物語として私は続いていく。
そのようなメッセージがあるように私は思います。
だからこそ、死者が蘇る「屍者の帝国」を作ったのかもしれません。
この「屍者の帝国」は私自身思い入れのある作品なのですが、それを抜いても面白い作品です。
ぜひ、お手に取って読んでみてください。
伊藤計劃氏の作品は劇場アニメ化されているのでそちらもよかったら観てみてはどうでしょう。

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おすすめ小説「変身」

皆さんこんにちは、インターン生の秋元稜平です。
今回ご紹介する小説はフランツ・カフカ氏の「変身」です。
もしかしたらカフカという名前に聞き覚えのある方がいらっしゃるかもしれません。
それか、内容を読めば知っている、という方かもしれません。
ですので、今回はカフカの代表作である「変身」をご紹介していきます。

この作品は外交販売員であるグレーゴル・ザムザが夢から覚めると自分が巨大な虫に変わってしまったお話です。
ある朝、グレーゴルは気がかりな夢から覚めると自分が巨大な虫になっているのに気付きます。
これは夢か、とグレーゴルは思いもう一度眠ろうとするのですが、
右側を下にして寝ようとするとわき腹に鈍痛が響き、寝ることを諦めます。
グレーゴルの家は決して裕福ではなく、グレーゴルが家族を支えているような状態だった。
仕事の時間になっても起きてこないグレーゴルを心配した母親がドアをノックしてどうしたんだい、と問いかけます。
グレーゴルはもう起きた、と答えますがその声は相手に分かってもらえているかあやしいものだった。
グレーゴルは虫になっても仕事に行こうと仰向けの状態から起き上がろとするのですが、
無数の細い手足はばらばらに動き、グレーゴルの思い通りに動いてはくれませんでした。
何とか起き上がろうと努力していると、グレーゴルがまだ仕事に出ていない、と支配人が尋ねてきました。
父親と支配人が話している間にグレーゴルは何とか起き上がることに成功しました。
そして、今だに言う事を聞かない手足を使ってどうにかドアを開けます。
ドアが開かれた事で家族はもちろん、支配人もグレーゴルの変わり果てた姿を目にしてしまったのです。
母親はキッチンへと逃げ、支配人は階段を下りそのまま逃げていってしまった。
父親は支配人が忘れていったステッキを使いしっしとグレーゴルを部屋へ追い返そうとします。
グレーゴルはステッキで叩かれ命を落としてしまうかもしれないと思い戻っていきます。
グレーゴルが部屋に入るや否や父親はステッキでドアを閉めました。
そして、ここから虫となったグレーゴルと家族の生活が始まるのです。

この小説は文章が淡々と書きつづられ、どこか他人事のように書かれているように私は感じます。
第三者がグレーゴルの報告書を書いているかのような、事実だけを記した本。
そこに報告者の感情は無いように思えるのです。
私がこの小説を読んでいるとき、ある哲学の問題が脳裏をよぎりました。
それは”水槽の脳”というものです。
これはこの現実は脳が見ている幻想で、実際には水槽にある脳に電流を流して、
ページをめくる紙の感触や食事の匂い、音楽などと言ったもの全てが脳が誤認して見ているものだという問題です。
グレーゴルは最初虫になったのは夢だと思っていました。
わき腹が痛くなっても、父親に突かれてもこの夢は覚めることはありませんでした。
けれど、それら全ては脳が誤認していて、グレーゴルが虫になったのは夢なのでは、
などと様々な解釈が出来る面白い作品だと思います。
良かったら、お手に取って読んでみてください。

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おすすめ小説「反対進化」2

皆さんこんにちは、インターン生の秋元稜平です。
今回は前回に引き続き「反対進化」、その2つ目の作品をご紹介します。

2つ目は「異境の大地」です。
この作品はヒュー・ファリスと言う人物がジャングルの奥地で緩慢な人間フナチを見つけ、
その部族の秘密を知るお話です。
ファリスは植物研究に没頭するベローに会いにジャングルの奥地へと向かって行きます。
向かう途中、ファリスは微動だにせず目を見開き、息もせずに立っている男を目撃します。
ガイドをしていた小男は動かない男を見るなり取り乱します。
そいつはフナチだ、と叫ぶなり、ここから離れよう、とファリスに懇願します。
けれど、ファリスは小男を無視し、片足を上げじっとしているこのフナチを観察し始めます。
死人のように固まっているフチナの肌に触れてみると、脈を感じなかったが突然脈を打ったのです。
ファリスは目の前で起きたことが信じられませんでした。
この目の前の男はとてもゆっくり動いていた。
胸の膨らみも、まばたきも、上げた足の動きも、全てが通常よりも何倍も遅くなっていた。
まるで、生きるということをゆっくりと行っているように思える。
その後、ファリスは植物研究所に辿り着き、ベローに出会います。
二人は仕事の話しを終え休もうとしたとき、ファリスが話題程度にフナチのことを話すと、
ベローは震えながらも強い口調でフナチのことを聞いてきました。
ファリスは驚きながらもジャングルで会ったフナチのことを話しました。
そして、ベローはフナチ、ラオスの部族民について話し始めました。
ラオスの部族民は風変わりな信仰がありました。
それは緩慢な状態になれば偉大なものと交感できるというものです。
緩慢な状態になるのは妖術や魔術といったオカルト的なものではなく、薬物によってその状態になるのです。
緩慢な状態になると外の世界が早く過ぎ去っていきます。
逆に外から見るとその者はとても遅く動いて見えるのです。
ベローはそんなラオスの部族を熱心に研究していました。
けれど、一緒に居るベローの妹リスはどうにかして兄を故国へと連れて帰ろうとしていました。
ファリスもまた、ベローの異常なまでの熱意に一抹の不安を覚えるのです。

この作品で出てくるフナチは私が思うに、植物のような存在なのだと思います。
神木のような大樹は何百年もかけて大きくなっていきます。
フナチは鼓動でさえゆっくりと脈打ちます。
それはつまり、人間が自然と近い寿命を持つのではないでしょうか。
それほどの時間があれば、偉大なものと交感する事が出来るのかもしれません。
私は人知の及ばないものに魅力を感じます。
皆さんはどうでしょうか。
共感できるのでしたらぜひ、お手に取ってみてください。

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おすすめ小説「反対進化」1

皆さんこんにちは、インターン生の秋元稜平です。
今回ご紹介する小説は、エドモンド・ハミルトン̪氏の「反対進化」です。
この小説は海外のSF短編を10編、精選された小説になります。
表題作の「反対進化」を含め、奇想で不可思議で引き込まれるような作品ばかりです。
今回は私が中でもお気に入りの2作品をご紹介します。

1つ目は、「呪われた銀河」をご紹介します。
この作品は、ある記者と博士が生命誕生の秘密を知ってしまうお話です。
記者のギャリー・アダムズは偶然、隕石落下を目撃します。
突然舞い込んだスクープに喜びながらギャリーは山道を進み、落下地点へとたどり着きます。
落下してきた物は隕石では無く、人口の多面体だったのです。
その多面体は周囲3メートルをペシャンコにし、焦がしたにも関わらずそれは熱くなかったのです。
この未知の物体は自分では扱いきれないとギャリーは考え、知人に連絡します。
ギャリーから連絡を受けた天文学者のファーディナンド・ピーターズ博士は急いで飛行機に乗り、ギャリーの元へと向かいます。
合流したピーターズ博士はギャリーに連れられ例の落下物を見るなり、それは自然の隕石ではないと断言します。
そしてピーターズ博士は目をキラキラさせ、輝く物体の構成物質を調べます。
だが、地球上にこの物体と似た物質は無く、さらに物体を調べていくと図形、文字が刻まれているのを見つけます。
図形を調べると、それは銀河のようなのだが、描かれている銀河同士が近すぎるのです。
それから考えられるのは、宇宙がまさに膨張を開始した時期に作られたということだった。
宇宙は広がっているのですが、その広がり方は外側が広がっているのではなく、まさしく膨張しながら広がっているのです。
実際に銀河同士が少しずつ離れているのが観測されています。
ピーターズ博士は何とか輝く多面体を開けようと奮闘するのですが、開けることはできませんでした。
自分の手に余ると、ピーターズ博士は諦めようとしたときふと、頭の中に解決策が浮かんだのです。
そして、ピーターズ博士は嬉々として必要な機材を電話口で注文していきます。
この時ギャリーは輝く多面体が不気味に見えるのです。
それは未知への不安からか、ピーターズ博士の急な態度の変化からなのかはわかりません。
その後機材が届き、二人は取りに向かいます。
ギャリーは届いた機材がどのような用途で使われるかわからず、ピーターズ博士に問うのですが、ピーターズ博士自身どのように使うか分からなかったのです。
ピーターズ博士はそれなりの歳ではあるのですが、自分でもこのように忘れることは初めてだと驚いていました。
道中思い出すかもしれないとギャリーは穏やかに言い、機材を運んでいきます。
多面体の元まで戻るとピーターズ博士は突然笑い出し、思い出したと自信たっぷりに作業を始めます。
その姿にギャリーは不信に思え、作業を続けるピーターズ博士に機材を取りに行った所まで一緒に戻ってほしいとお願いします。
渋々ピーターズ博士はギャリーと一緒に戻ると、ギャリーは多面体の開け方を教えてくださいと頼みます。
ピーターズ博士は意図が分からないまま説明しようと口を開けるのですが、言葉は出てこず、開け方が分からなかったのです。
ギャリーはあの多面体が開け方を教えていると推測します。
そして、二人は多面体の所まで戻るとピーターズ博士は驚愕ではなく、嬉々として君のいう通りだと喜びます。
すると、二人の頭に声が響きます。それは多面体からの声でした。
ギャリーは逃げようと提案するのですが、ピーターズ博士は科学者としての情熱を語り、開けないことを約束にギャリーとその場に留まります。
多面体の中の存在は二人に思考のメッセージをとばし、自分のこと、宇宙のこと、生命誕生について、そしてなぜ自分が多面体の中にいるのかを語り始めます。

この作品の感想を述べると根幹に触れるので控えますが、SFは実際の現象を作者が別の解釈、設定を付けることで面白い世界へとなっていくのだと思います。
だからこそ、読み手は想像を膨らませ、頭の中であり得ないものを描き、楽しむのです。
ぜひ、楽しみながらお読みください。
次回、2つ目の作品をご紹介します。

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転生するとは、一度死ぬことである~『ウロボロスレコード~円環のオーブニル~』

 皆さんこんにちは。インターン生の高橋季良です。今回で二日目になります。今回は、前回に続く形で、web小説のおすすめ作品について紹介します。
 
 今回紹介する作品は、『ウロボロスレコード~円環のオーブニル』です。
 この作品のジャンルは、web小説界隈にて、トップクラスの人気を誇る、異世界転生です。
 これは、何らかの原因で、主人公が死んでしまい、気が付くと、前世の記憶を持ったまま、自分が生きていた世界とは別の世界に生まれ変わってしまうというジャンルです。
 非常に多くの作品が投稿される程人気で、悪く言ってしまえばありきたりなジャンルですが、この作品は、他の作品とは、明確に差別化できる個性があります。
 その個性とは、「狂気」です。これは、この作品最大の魅力点でもあります。
 
 主人公は、一度死に、生まれ変わる直前に、死ぬということを実際に体験し、それを記憶してしまっているのです。
 この作品では、死とは無として描かれており、死ぬことは、自分の記憶や自我等、自分を構成する何もかもが段々と削り取られ、分からなくなり、最終的には何も残らないものとして描かれています。
 主人公は、生まれ変わる直前に、死によって行き着く先が無であるということを見てしまったのです。
 その結果、死がトラウマになり、極端に恐れるようになってしまったのです。
 
 そして、彼は、魔法や錬金術等が存在する、ファンタジーの世界にて、貴族として生まれ変わりました。
 その中でも、極めた先に、不老不死が存在するとされる錬金術に傾向していきます。
 その研究の為、奴隷を購入しては、薬物投与や解剖等の実験を繰り返し、夥しい数の奴隷を殺すようになったのです。
 そして、前世の知識とこの世界での研究の成果をかけ合わせた、結果、魔法を使用しない、脳改造による洗脳を実現させるにまで至りました。
 その後は、脳改造による洗脳を駆使し、忠実な手駒を爆発的に増やし、時に奴隷を購入し、実験体を確保する為、里一つを滅ぼすなど、主人公の狂気は、更に加速していきます。

 また、主人公の、大量の奴隷を購入し、殺しているという行為は、他の貴族にも知れ渡っており、奴隷殺しという異名をつけられ、避けられるようになりました。
 その影響は、家名にまで及び、彼の父や兄も避けられるようになっていました。
 その結果、兄は、主人公に対して、並々ならぬ殺意を抱くようになり、他の貴族と共謀し、自身の結婚までも利用して、主人公を謀殺するべく策を実行します。
 主人公も、その策から逃れる為、多数の犠牲が予想される作戦兼実験を行い、結果として、大きな都市が火の海と化し、六千を超える犠牲者を出す大惨事になりました。
 
このように、転生というシステムそのものの描写とそれによる伝播する狂気を存分に描いた、闇より暗いダークファンタジーである本作、三巻まで書籍化されていますが、現在でもweb上にて無料で読むことが出来ますので、興味を持って頂けた場合には、是非読んでみてください。

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おすすめ小説「箱庭図書館」2

皆さんこんにちは、インターン生の秋元稜平です。
今回ご紹介するのは、前回に引き続き「箱庭図書館」、その2つ目の物語をご紹介します。

2つ目の物語は「ホワイト・ステップ」です。
この物語は雪の積もった文善寺町で起きた奇跡のお話です。
大学院に通う近藤裕喜は正月を一人寂しく過ごしていました。
暇を持て余していた近藤は近くの公園で雪だるまを作って自画自賛していると、
何も無いまっさらな白い雪に靴のような形で凹むのを目撃します。
それは1つだけでは無く、まるで人が歩いているかのように右、左と靴の跡が交互に凹んでいるのです。
面白そうだなと近藤は、透明人間が歩いているかのような、その足跡を追っていきます。
足跡を追っている間、近藤はどうしてこのような現象が起きているのか考えていました。
本当に透明人間ならこちらの姿が見えているはずだと思い、靴跡に声をかけたり、身振り手振りで反応を見るのですが、
靴跡は気付いていないのか、歩くテンポを変えずに進んで行きます。
試行錯誤していく中、近藤が靴跡の前を歩いている時、その靴跡は近藤の靴跡をじっと見ているかのような素振りに気付きました。
その反応で分かった事は、靴跡の主は雪の表面の変化が見えているという事でした。
その後少し観察していると、靴跡以外の大きな凹みが現れました。
どうやら靴跡の主は尻餅をついたようだ。
そこで、姿の見えない相手に分かるように雪の上に「だいじょうぶ?」と書きました。
少し待つと、雪の上に「おしりが いたかった です」と言葉が書かれていきました。
その後、雪の上に言葉を書いて自己紹介をしました。
靴跡の主は【わたなべ ほのか】というらしく、郵便局を探しているのだが道が分からないというので近藤は案内してあげる事にしました。
近藤は郵便局へと案内し、その後ほのかにこの現象について調べる手伝いをしてもらいました。
公園に向かい雪だるまがあるかどうかを確認してもらいました。
雪の上に「ゆきだるまは ない」と書かれ、近藤はある仮説を立てました。
それは、近藤のいる世界と【わたなべ ほのか】が居る世界は違く、平行世界だと考えました。
雪が降り、積もったことによって隣り合う二つの世界が雪を通して繋がったという。
その後、近藤はほのかと分かれたあとある女性と出会います。
それはほのかの母親でした。
母親の話を聞くと、娘はもう亡くなっているという。
そしてほのかの世界では母親が亡くなっているという。

母をなくした娘の世界と娘をなくした母の世界が交わった、この物語は冬の出来事であるのに温かく、雪のように小さな美しさがあります。
異なる二つの世界が繋がるお話ではあるのですが、その二つの世界を繋げたのが雪だというのがこの物語を温かくする要因だと思います。
雪がなくなるまでの間繋がる二つの世界、この奇跡を通して母と娘はどう繋がるのでしょうか。
続きが気になる方はぜひ、お手に取ってみてください。

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~どこでも図書館~『web小説』とそのおすすめ作品について

 初めまして、インターン生の高橋季良と申します。
 突然ですが、皆さんは、web小説というものを知っていますか。
 web小説とは、その名の通り、web上にアップロードされた小説のことで、その多くは、無料で読む事が出来ます。
 「小説家になろう」や「カクヨム」等の、web小説投稿サイトには、膨大な数の作品が投稿され、その数は、現在も増え続けています。

 また、人気の高い作品は、書籍化され、ライトノベルとして刊行されることも増え始め、漫画化されたり、アニメ化される作品も出てきました。
 皆さんが好きなアニメも、調べてみると、web小説が原作という事があるかもしれません。
 今回は、そんなweb小説の魅力や、おすすめの作品について説明したいと思います。

 まず、web小説の魅力について、説明します。
 web小説において、最も魅力的な点は、その手軽さです。 
 先ほど述べたように、web小説の作品は、基本的に無料で読む事が出来ます。それに加えて、インターネットさえ利用できる環境ならば、何時でも、どこでも読む事が出来ます。
 自宅でパソコンを使って読む事はもちろん、電車やバスなどの乗り物に乗っている最中で、暇な時間が出来た場合でも、手元にスマートフォンがあれば、その場で読む事が出来ます。

 次に、自分の好みの作品を探すことが出来るという点です。
 web小説は、投稿サイトなどもある為、誰でも作品を投稿することが出来ます。
 必然的に、数多くの作品が投稿され、その中には、アマチュアの方が、趣味として投稿したものが殆どとなります。
 結果、主流ではないジャンルの作品でも、検索をすれば大体は見つかります。
 加えて、人気作品を表示する、ランキング機能にも、全体のランキングから、ジャンル別のランキングも存在しています。
 そのため、全体ランキングではなかなか上位に浮上しないジャンルの作品であっても、容易に見つけることが出来ます。
 
 ここまで、web小説の魅力について述べてきましたが、より皆さんの興味を引く為、私のおすすめ作品を紹介したいと考えています。

 私がおすすめする作品は、『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』です。
 
 この作品は、有名な作品である『ソードアート・オンライン』と同じ、vrmmoという、五感全てを再現したゲームを扱う作品となっています。
 この作品の最大の魅力は作中に登場する複数のゲームタイトルの書き分けです。
 それぞれのゲームタイトルはファンタジーやSFなど、全く異なるジャンルの作品となっています。そのように、異なる舞台の描写を巧みに書き分けており、同ジャンルの作品を複数並べ、それを一つに違和感なく作品として構成しているのです。
 基本的に、一つのゲームを扱うことの多い、vrmmoというジャンルで、複数の異なるジャンルのゲームを投入することは、描写の差が生まれてしまう事が多いのですが、この作品では、非常に練られた設定によって、どのゲームの描写も、高水準で纏まっています。

 いかがでしたでしょうか。
 今回の記事を読み、web小説に興味を持って貰えたならば、是非読んでみてください。
 きっと、自分好みの作品が見つかると思います。

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